昨日は学校が休みの娘が行きたいと言うので国立新美術館のモネ大回顧展に行きました。乃木坂駅直結でひじょうに便利です。

多分大混雑だろうからと午後3時ごろ行きましたら、10分待ち。「大して混んでなくてよかった」と思いつつ、中に入ると、とんでもない!
人、人でごった返し、こういうとき誰もが言うように
「絵を観に来たんだか、人を観に来たんだかわからない」とうんざりして呟く初老の方も。
人が大勢いる上に、それぞれが気を許して思ったことを口にするものだから「美術館なのになんでこんなにうるさいの?」と娘も口に出して驚いていました。
借りるのにも列を作っていたイヤホンガイドは小泉今日子のナレーション。館内は騒々しいので逆にイヤホンガイドをつけて自分の世界に入ったほうが鑑賞に集中できるかも。
日本人はモネが大好きです。

小さい頃「絵は遠くから見るものだ」と教わりましたが、これって印象派の絵を見るときのことだったのですね。
色をパレット上で混ぜ合わせず点描画のようにキャンパスにそのまま載せて観る側が色を混ぜ合わせる。大混雑ゆえ、遠くから鑑賞すると近景に人の頭の波が必ず入ってしまいますが、遠目で観ることにより、光と影がくっきりと浮かび上がりより美しさが際立ちます。
GWにひさしぶりに見た
日本一美しい山、富士山。日本びいきのモネに湖に映った逆さ富士を是非描いて欲しかった!!!!!
赤瀬川原平は著書「名画読本」で
「とくに印象派の絵は日本の俳句に似ている。俳句というものこそは、それを詠んだ人の位置に近づかなければ何もわからない。五七五、十七音の言葉だけでは何もわからないわけで、その言葉を何度も巡りながら、次第にその作者の立つ位置に近づいたところでそのニュアンスが味わえる。
日本人は印象派が好きだとよくいわれるが、その理由はこんなところにあるのだろう。言葉だけでは晴らせない微妙なニュアンスこそが好きなのだ。それを味わうには作家の位置にできるだけ近づく必要があり、私小説民族の日本人はそういうことに馴染んでいる。そして印象派の絵が好きなのだ。」
と書いていますが、なるほどその通り。
テレビドラマ製作の日本映画(「海猿」とか「踊る大捜査線」とか)が登場人物が自分の心情をやけにベラベラしゃべり、違和感があったのは、こんなところだったのかもしれません。
すべてが説明的で直接的すぎて、こちらで想像する楽しみがない映画は退屈で飽きてしまいます。
美術館の帰りに表参道の、娘曰く「ホワイトハウスみたい!」なラルフローレンを覗いたら、ウエスタンスタイルのキムタク夫人、工藤静香が撮影してました。
顔も手足も細くて黒く縁取られた垂れ目が竹久夢二の絵の中の人みたいでした。メーテルにも似ていました。